はじめに

本章では、前章でインストールしたOmeka Sの基本操作を解説します。アイテムの登録、メディアのアップロード、メタデータの入力、アイテムセットの作成、そしてサイトの構築まで、Omeka Sを使ったデジタルコレクション管理の基礎を学びます。

Omeka Sの管理画面の構成

Omeka Sの管理画面(ダッシュボード)は、左側のサイドバーに主要な機能メニューが配置されています。

  • アイテム(Items): デジタルコレクションの個々の資料
  • アイテムセット(Item Sets): アイテムをグループ化するコレクション
  • 語彙(Vocabularies): メタデータスキーマの管理
  • リソーステンプレート(Resource Templates): メタデータ入力フォームのテンプレート
  • サイト(Sites): 公開用Webサイトの管理
  • モジュール(Modules): 機能拡張モジュールの管理

アイテムの登録

新規アイテムの作成

  1. 管理画面の左メニューから「アイテム」をクリックします
  2. 右上の「新規アイテムを追加」ボタンをクリックします

メタデータの入力

アイテムの追加画面では、複数のタブでメタデータを入力できます。

値(Values)タブ

デフォルトではDublin Coreの語彙が利用可能です。主要な項目:

  • dcterms:title(タイトル): 資料のタイトルを入力します
  • dcterms:description(説明): 資料の説明文を入力します
  • dcterms:creator(作成者): 資料の作成者名を入力します
  • dcterms:date(日付): 資料の作成日等を入力します
  • dcterms:rights(権利): 著作権やライセンス情報を入力します
::::::12

メタデータ値の種類

Omeka Sでは、メタデータの値として以下の3種類を指定できます:

  1. テキスト(Literal): 自由入力のテキスト。言語タグ(ja, enなど)を付与できます
  2. URI: 外部リソースへのリンク。Linked Dataの観点から推奨される方法です
  3. リソース(Resource): Omeka S内の他のアイテムやアイテムセットへのリンク
#dcUtRe:Irms:subject:http://id.ndl.go.jp/auth/ndlsh/00571366

メディアのアップロード

メディア(Media)タブ

アイテムに画像やファイルを添付するには「メディア」タブを使用します。

  1. 「メディア」タブをクリックします
  2. 「メディアを追加」セクションで追加方法を選択します:
    • アップロード: ローカルファイルをアップロード
    • URL: 外部URLからファイルを取り込み
    • oEmbed: oEmbed対応サービスのコンテンツを埋め込み
    • IIIF画像: IIIF Image APIのURLを指定して画像を登録
#IIIIIFIFImageURL:https://example.com/iiif/2/image1/info.json

対応ファイル形式

Omeka Sは以下のファイル形式に対応しています:

  • 画像: JPEG, PNG, TIFF, GIF, WebP
  • 文書: PDF, DOCX, XLSX
  • 映像: MP4, WebM
  • 音声: MP3, WAV, OGG
  • 3D: glTF, PLY

アイテムの保存

メタデータとメディアの入力が完了したら、画面右上の「保存」ボタンをクリックしてアイテムを保存します。

アイテムセットの作成

アイテムセットは、アイテムをグループ化するための機能です。IIIFのコレクションに対応する概念として利用できます。

新規アイテムセットの作成

  1. 左メニューの「アイテムセット」をクリック
  2. 「新規アイテムセットを追加」をクリック
  3. メタデータを入力して保存
:::

アイテムへのアイテムセットの割り当て

アイテムの編集画面の「アイテムセット」タブから、アイテムを所属させるアイテムセットを選択できます。一つのアイテムは複数のアイテムセットに所属することが可能です。

リソーステンプレートの活用

リソーステンプレートは、メタデータの入力フォームをカスタマイズするための機能です。プロジェクトに必要なプロパティのみを表示したり、入力ガイドを設定したりできます。

テンプレートの作成

  1. 左メニューの「リソーステンプレート」をクリック
  2. 「新規リソーステンプレートを追加」をクリック
  3. テンプレート名を入力
  4. 使用するプロパティを追加
------dddddd:cccccctttttt:eeeeeerrrrrrImmmmmmIssssssI::::::Ftdcdrsieraiotsetgulcaehrerttcioseprtion[]

サイトの作成

Omeka Sでは、登録したアイテムを公開するためのWebサイトを作成できます。

新規サイトの作成

  1. 左メニューの「サイト」をクリック
  2. 「新規サイトを追加」をクリック
  3. 以下の情報を入力:
    • タイトル: サイト名
    • URL Slug: URLのパス部分(例: iiif-tutorial
    • テーマ: デザインテーマの選択

ページの作成

サイト内にページを作成し、アイテムを表示できます。

  1. サイトの管理画面で「ページ」をクリック
  2. 「新規ページを追加」をクリック
  3. ページブロックを追加:
    • アイテムショーケース: アイテムの一覧表示
    • メディア埋め込み: メディアの表示
    • HTML: 自由なHTMLコンテンツ
    • ブラウズプレビュー: アイテムの検索・一覧

ナビゲーションの設定

サイトのナビゲーションメニューを設定して、ページ間の移動を可能にします。

  1. サイトの管理画面で「ナビゲーション」をクリック
  2. ページやリンクをドラッグ&ドロップで配置
  3. 「保存」をクリック

REST APIの利用

Omeka Sは充実したREST APIを提供しており、プログラムからデータの取得や登録が可能です。

# アイテムの一覧取得
curl "http://localhost:8080/api/items"

# 特定のアイテムの取得
curl "http://localhost:8080/api/items/1"

# アイテムセットの一覧取得
curl "http://localhost:8080/api/item_sets"

APIを使った大量データの登録については、Pythonパッケージの利用も便利です。

まとめ

本章では、Omeka Sの基本操作として、アイテムの登録、メディアのアップロード、メタデータの入力、アイテムセットの作成、そしてサイトの構築までを解説しました。次章では、IIIF対応モジュールを中心としたモジュールのインストール方法を解説します。

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