サイトの概念

Omeka Sの「サイト(Site)」は、管理画面で管理しているアイテムやメディアを一般の利用者に公開するためのWebサイトです。一つのOmeka Sインスタンスから複数のサイトを作成でき、各サイトは独自のテーマ、ナビゲーション、ページ構成を持つことができます。

サイトは以下の要素で構成されます。

  • ページ: サイト内の個々のWebページ。ページブロックを組み合わせて構成
  • ナビゲーション: サイトのメニュー構造
  • テーマ: サイトの外観を決定するテンプレートとスタイル
  • リソース: サイトに割り当てられたアイテムセット

サイトの作成

基本設定

  1. 管理画面の左メニューから「Sites」を選択
  2. 「Add new site」ボタンをクリック
  3. 以下の情報を入力:
    • Title: サイトのタイトル
    • URL Slug: URLの一部となる文字列(英数字とハイフンのみ)
    • Theme: 使用するテーマを選択
  4. 「Save」をクリック

サイトが作成されると、http://your-domain/s/slug-name のようなURLでアクセスできるようになります。

Clean URLモジュール

URLをよりシンプルにしたい場合は、Clean Urlモジュールの利用を検討してください。筆者は【Omeka Sモジュール】Clean Urlの使い方で使い方を解説しています。なお、インストール時の不具合についてもOmeka SのCleanUrlモジュールインストール時の不具合対応および【Omeka S モジュール情報共有】Clean Urlモジュールの不具合と暫定の修正方法で対処法を紹介しています。

サイトの設定

「Settings」タブでは以下の重要な設定が可能です。

設定項目説明
Auto-assign new items新規アイテムを自動的にサイトに割り当てるか
Localeサイトの言語設定
Restrict browse to attached itemsサイトに割り当てたアイテムのみ表示するか

特に「Restrict browse to attached items」は重要な設定です。これを有効にすると、サイトに割り当てたアイテムセットのアイテムだけが検索・ブラウズの対象になります。

ページの作成

ページブロックの概念

Omeka Sのページは、「ページブロック(Page Block)」を積み重ねて構成されます。各ブロックは特定の種類のコンテンツを表示する部品であり、ブロックを組み合わせることで多様なページレイアウトを実現できます。

主要なページブロック

HTML: 自由なHTMLコンテンツを入力できるブロックです。リッチテキストエディタが搭載されています。

Browse Preview: アイテムの一覧をプレビュー表示するブロックです。トップページに「新着アイテム」として使うのに適しています。

Item Showcase: 選択したアイテムをグリッド形式で表示するブロックです。

Map(Mappingモジュール使用時): 地図を表示し、地理情報が付与されたアイテムをプロットするブロックです。Mappingモジュールの使い方については【Omkea S モジュール紹介】Mappingモジュールをご覧ください。CSVインポートモジュールを用いた一括登録については【Omeka S モジュール紹介】Mappingモジュールの使い方(特にCSVインポートモジュールを用いた一括登録)で解説しています。

Timeline(Timelineモジュール使用時): タイムラインを表示するブロックです。【Omkea S モジュール紹介】Timelineモジュールで詳しく紹介しています。

IIIFビューア(IIIF関連モジュール使用時): IIIFビューアを埋め込むブロックです。IIIF Serverモジュール等と組み合わせて使用します。

ナビゲーションの設計

サイトのナビゲーション(メニュー)は、「Navigation」タブで設定します。

ナビゲーションアイテムの種類

  • Page: サイト内のページへのリンク
  • Browse: アイテムブラウズページへのリンク(フィルタ条件指定可能)
  • URL: 任意のURLへのリンク
  • Item Set Browse: アイテムセット一覧ページへのリンク

階層的なナビゲーション

ナビゲーションアイテムはドラッグ&ドロップで並び替えや入れ子構造にすることができます。

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検索機能の強化

公開サイトの検索機能を強化するためのモジュールもあります。

Advanced Searchモジュール

Advanced Searchモジュールを使うと、公開サイトでの検索機能が大幅に強化されます。筆者はOmeka SのAdvanced Searchモジュールでの部分一致検索で部分一致検索の方法を解説しています。Advanced Searchモジュールに対応したテーマについてはOmeka S: Advanced Searchモジュールに対応したテーマを探すで紹介しています。

Solrによる全文検索

高精度な検索が必要な場合は、Apache Solrとの連携が有効です。【Omeka S モジュール紹介】Advanced Search adapter for Solrで詳しく解説しています。

非公開サイトの共有

開発中のサイトや限定公開のサイトでは、非公開設定が便利です。筆者はOmeka Sで非公開サイトを共有するで、非公開サイトを特定のユーザと共有する方法を解説しています。

Sitemapsモジュール

公開サイトのSEO対策として、Sitemapsモジュールの導入が有効です。筆者は【Omeka S モジュール紹介】Sitemapsで基本的な使い方を解説しています。また、機能追加の取り組みについては【Omeka S モジュール開発】Sitemapsへの機能追加をご覧ください。

複数サイトの運用

マルチサイト機能を活用することで、異なる目的や対象者に向けた複数のサイトを効率的に運用できます。

運用パターン例

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各サイトが共通のデータプールを参照するため、アイテムの更新は一度行えばすべてのサイトに反映されます。

XML Viewerモジュール

TEIなどのXMLドキュメントを表示するためのモジュールについて、Omeka S XML Viewerモジュールの使い方で解説しています。テキスト資料のデジタルアーカイブでは有用なモジュールです。

まとめ

本章では、Omeka Sにおけるサイトの作成、ページブロックを使ったページ構成、ナビゲーション設計、検索機能の強化、そして複数サイトの運用パターンについて解説しました。

サイトの設計は、利用者にとってのデジタルコレクションの「顔」となる重要な要素です。データの整備と同様に、利用者の視点に立ったサイト設計を心がけましょう。

次章では、Omeka Sの機能を拡張するモジュールの活用方法を解説します。

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